機械工学科について

機械工学について

機械工学の目的を一言で言うならば、様々な「ものつくり」を行うことです。「ものつくり」といっても、少し漠然としていますが、これには次に示すものが含まれます。

いろいろな工業製品を作る

私たちは非常に多くの工業製品に囲まれて生活しています。これらほとんどすべてが、機械工学の「ものつくり」の対象になります。もう少し機械工学の「ものつくり」について説明しましょう。

機械を作る

機械を作る

ここでいう工業製品は自動車や航空機のような機械から、コンピュータに必要不可欠なマイクロプロセッサ、時計、スマートフォン、ディジタルオーディオプレーヤーなど、とても書き切れません。また、人工心臓・内視鏡といった様々な医療用の機械もあります。食料品や薬品を作る機械もあります。
さらには、これらの機械を作る機械もあります。素材を作ったりそれを棒や板といった製品に加工する機械もあります。

素材を作る

次に、身の回りにある様々な素材を見てみましょう。いま皆さんがいる学校の教室や自宅の部屋を見渡してみてください。建物が鉄筋コンクリート製なら、鉄骨が使われているはずです。木造なら製材された木材が使われています。建物はペンキなどによって塗装されているでしょう。また、電気のスイッチなどにはプラスチックや各種金属部品が使われているでしょう。窓にはガラスが使われています。障子があれば紙も使われていますね。
鉄骨、木材、プラスチック、ガラス、紙などは建物だけでなく、様々な製品に必要不可欠な素材です。このような様々な素材を作るのも機械工学の重要な役割です。

より良い工業製品を作る

様々な工業製品を作ることが機械工学の「ものつくり」であると説明しました。ここでは、少し違った観点で考えてみます。

工業製品を作る

自動車を例にとりましょう。現在、非常に完成度の高い様々な自動車が売られています。この場合、機械エンジニアの仕事は、ときどき車体のデザインを変更して、同じような自動車を作るだけということになるでしょうか。
機械エンジニアには、さらに良い「ものつくり」を行うという重要な仕事もあります。燃費を良くする。高速運転時にも揺れや騒音を小さくする。環境汚染をさらに低減する。衝突したときに人を守る。さらには、衝突を事前に回避する自動運転システムなどなど、機械エンジニアに要求される仕事はまだまだたくさんあるのです。

最近、最先端のロボットがテレビなどでも紹介されることが多くなりました。しかしながら、最先端のロボットでも、まだまだ実用化のためには多くの課題を解決しなければならないのです。これらを一つずつ解決し、より良い製品にするのが機械エンジニアの魅力ある仕事なのです。